23rd March 2021

担当:山本 愛(鹿島建設)

メキシコに本社を置き、全世界で4万人超の従業員を有するセメント会社CEMEXのエンジニアによるコンクリートへのBIM適用における課題と展望についての発表。セメント会社の観点から、コンクリートの情報として、3次元形状だけでなく、強度や熱伝導率、密度といった物性の他、配合などといったマテリアル情報も重要であると指摘。また、UniclassやOmniclassの分類体系を適用する場合に、各コードの区分にあいまいさがあったり、複数のコードに渡る特徴を一つのコンクリートが有していたり、あるいは多くの製品が一つのコードにしか該当せず形ばかりの分類になってしまうなど、適切なコードを付けて運用することの難しさがあると指摘。各プロパティの定義を記述したという点でbSDDの意味は大きいが、ソフトウェアへの実装を強く期待している。また、CEMEXでは、特定の性能要件を満たし付加価値ブランドVAPS(Value Added products)を提供しているが、それらの個々の特性(強度発現の仕方、ひび割れの仕方、残留強度の変化、収縮の仕方)をどのようにBIMで表現できるかが課題とした。